学びの場はどうあるべきか
適塾で勉強した福澤諭吉は自伝のなかで「枕を使って寝たことがない」と書いています。これらの私塾には、そうした猛勉強が行われる土壌があったわけです。塾生同士がお互いに刺激し合って、切磋琢磨する学びの場。
規模は関係ないと思います。適塾でも1000人程度、松下村塾などは数十人程度の塾生しかいなかったようですが、その中から高杉晋作や久坂玄瑞といった幕末の志士たちが出てきました。特に現代にはインターネットがあります。
ですから、このメルマガを購読してくださっている人たちが集まれば、十分に適塾も松下村塾も作れてしまいますし、日本を変えることができる。
このメルマガそして掲示板はすでに有効な「学びの場」になり始めていますが、さらなる発展を目指すために、あるべき「学びの場」の姿について考えてみませんか。日本の教育全体に対するご意見でも結構ですし、このメルマガや掲示板をよりよく運営するためのアイデアを出していただいても結構です。例えば、適塾では「ポイントシステム」を採用していて、良い成績を取ると席次が上がっていったそうです。切磋琢磨の仕方にはいろいろな形がありえます。ぜひ考えてみてください。もし良いアイデアがあれば、さっそく採用してみたいと思います。
申し訳ないことに、最初の投稿で行った宣言にたがって、メルマガの「質問」がずっと提出できていません。先週はとうとう投稿も書けずと、最初の決意の遂行がなかなか難しい状況です。それでも、trasqueさんの感想メールが紹介されたりすれば、もはや後には引けませんね(^^;
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今回のテーマは、僕もとても関心を持っています。メルマガとBBS(+現代のIT技術)というシステムに、さらなる工夫を凝らし、一体どこまで過去の名だたる私塾に迫るものを築けるのか、とても面白いテーマです。
先日、梅棹忠夫の「アマチュア思想家宣言」というものを知りました。僕がそのとき理解した限りでは、この宣言の主旨は、「思想」というものを自由に駆使して、身の回りの色々なことを考えてみよう、というものだったと思います。このことを、ちょうど当時流行り出した「アマチュアカメラマン」になぞらえ、彼らはカメラについて体系だった理解はしていないかもしれないが、それでもカメラを道具にして、ちゃんと写真を取っているじゃないか、ということから提言したものだったようです。思想は、実際に日常で使って、活かされてこそ意味がある、という主張だと解釈しました。
思想とは、思考と読み替えても良いでしょう。今、この掲示板では、みんなが自由に自分の思考を使って、また他の人の思考に影響を受けながら、与えられたテーマについて考え、発表しています。夜間飛行BBSは、各人が自由に自分の考えを発表する場として、とてもよく機能していると思います。これはすごいことだです。
今週の初め、堀江貴文さんが収監されましたが、彼は「思考停止」がいかによくない状態かという事について、再三警鐘を鳴らしていました。確かに、思考停止に陥ることが、今の無意味なしきたりの継続や、あたらしい変化の兆しを潰す行為に繋がっているとも考えられます。逆に言えば、思考する個人が増えることこそが、日本を変えていくことに他ならないのだと思います。
この掲示板は、自分の思考を駆使して、自由に世界を捉え直していく活動と、その活動の発表の場として十分に機能しているし、その内容が無償で公開されていることが、このような活動に、波及効果を与えるものと思います。
さらに今後の展望を考えた時、投稿内容が英語化していけば、波及力はますます増大するでしょう。
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今回のテーマですが、僕には、さしあたり二つの課題があるように思われます。
■一つは、実世界に対する働きかけをどう増幅するかという点です。
思想や思考の目的は、たぶん、人間の日々の生活を変えることにあると思います。だから、以前、trasqueさんが具体的な行動に落とし込もう、と呼びかけていたのは面白いと思いました。もちろん、具体的な行動を書きこむと、ネット上で自由に発言するための一つの重要な要素である「匿名性」が脅かされるということはあるでしょう。強制できない部分ではあると思います。
ただ、BBSで考えたことをきっかけに日常生活でちょっと行動を変えてみたとか、考えた事と生活が何かリンクしたようなことが報告できると、思考を行動に変えていく流れを促進できるかもしれません。
それにしても、特に前回の英語に関する投稿から、掲示板で英語で投稿する人や、英語でツイートする人が出ているようで、議論の内容が生活(自分が生きる場)に影響を与えたいい例となっていると思います。
■もう一つは、投稿のモチベーションの維持、また、投稿を活性化させるためにどうするかという点です。
ポイントシステムで、投稿したこと自体に加点すれば、投稿のモチベーションにはなりそうですね。また、youtubeのコメントに付く「thumbs up/down」の投票みたいなもので、読者が各投稿に対して加点するというのもすぐに思いつくことだと思います。
難しいのは、今回のメルマガでも取り上げられていたAKBの総選挙とも関連して、得票数による「量的な支持」の部分がわかりやすすぎて、「質的な支持」が見えにくくなるのでは、という懸念があることです。投票システムを導入するためには、この二つ要素を上手く評価する必要があるでしょう。
考えられるのは、今までのように、どこがどう良かったのかという投稿をみんながすることで、質的な評価をカバーするという事でしょうか。
後は、加点(評価)することで、投稿のハードルが少し上がってしまうのではないか、という懸念もあります。この点、みなさんはどう考えますか?
いずれにせよ、これらの事に関しては、いきなりすごいアイディアが浮かぶというわけにも行かないでしょうから、ブレインストーミングみたいな感じで、とりあえず思いついたことを箇条書きでもなんでも投稿してみれば、色々と面白いアイディアが出てくるんじゃないかと思います。
ポイントで勲章を付けるのはいいけど、新規の人も参加してくるわけだから、何らかの形で勲章をリセットする必要があるかもしれない、とか、質的な価値をしっかり評価した投稿には、余計に加点したらいいのではないか、とか。色々、意見があると思います。
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※最後に、英語に関してですが、僕は自分の投稿に英語のサマリーを付けることを試みてみます。今日は時間がなくなってしまったので、また後日…(hopefully)。
英語で書くことは、慣れないと難しいですが、例えば最初は見出しだけ英語で付けるとか、長めの副題みたいなものを書いてどんどん長くしていくとか、あるいは、重要な言葉にカッコを付けて訳語を入れるだけでも、投稿内容を世界にアピールしていく事に繋がると思います。
ちなみにこの投稿に限定して言えば、世界に向けて発信できたのは"hopefully"だけですね(^^;
いきなり全て英語で文章を書かなくても、ウォームアップする方法はたくさんあると思います。