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あなたにとっての「古典」とは何ですか?

先日、『隅田川』という能を観て林望さんとお話しする機会がありました。この『隅田川』は室町時代に作られた作品ですが、いまだに多くの人を惹きつけています。また林望さんは『源氏物語』の現代語訳もしているのですが、その『源氏物語』は千年以上読み継がれている。

最近、僕は「日本は変わらなくちゃ」「英語を使ってグローバリズムに適応しないと!」といったことをずっと言い続けてきました。それで「変わらなくちゃ」というメッセージが強くなり過ぎてしまい、「変わるものだけが生き延びる」という一種の強迫観念として受け取ってしまった人もいたかと思います。

この辺りで、ちょっと一度立ち止まって、時間が経っても変わらない古典的なものとは何なのか、考えて直してみるのも必要なことのように感じました。激動の時代だからこそ、「変らなくちゃ」だけではなくて、「変らないもの」の価値も見直したい。

あなたにとっての「古典」とは何ですか? あなたにとって時間が経っても変わらない価値とは何でしょうか? 本でもいいですし、映画でもいいですし、大切な友人でもいい。みなさん、自分の「古典」を持ち寄って語り合ってみましょう!

NO.13   seikunchi 2011/08/31 12:44:14 合計 0pt.

私は現在31歳ですが音楽に昔から携わっており、作曲家・演奏家として活動をしています。

私は「古典」をもう少し広義に捉えています。
時代背景・環境・常識にあまり影響されず時代を越えて支持されているもの、急速な変化をとげる現代の世の中にあっても時に再認識させられるもの、といった意味合いです。

■「食欲」「性欲」「睡眠欲」
生物の本能の問題なのでちょっと意味が違うような気もしますが、ここで言う「古典」としての解釈もできます。過剰な食事制限ダイエットや睡眠不足による様々な身体への悪影響などが起きたとき、根本に戻ってこれらの大切さを再認識します。

■「適度な運動」「バランスよい食事」「適正睡眠」「禁煙」
上とすこしかぶりますが、健康を維持するために行うことで大切なことです。昔からいろいろな健康法が開発・研究されていますが、万病予防を考えるとき、まずはこの4つが思い浮かびます。

■今も世界で広く支持されている文学、芸術、音楽など
音楽に限った話ですが、私はジャンルで言うとクラシック音楽畑で活動してきました。今は多ジャンルに対応しています。“クラシック音楽”は直訳すると“古典音楽”です。私はこのジャンル名や、そもそも音楽をジャンルで区分しようとすること自体が好きではないですが、それは置いておいて、ベートーベン、ビートルズ、世界の童謡、などの名曲は今聞いても素晴らしいものがあります。言葉では言い表せませんが、とにかく魂が揺さぶられます(さらに作曲法視点で中身を勉強することでさらに驚嘆し、“本物”に感動が深まります)。そういう感動というのは時代は変わっても人間の苦悩や喜びといった感情の営みは同じなんだな、と感じさせられます。

他にもこういった意味での「古典」はたくさんあると思いますが、私の中の「古典」とは要するに“上っ面”だけではなく、言葉では表せないような心の中の“魂”に直接訴えかけてくる物や事柄です。