社会保障についてどう思いますか?
そもそも働く気がない人もいると思いますが、働きたくても仕事がないという人が増えている。そういう時代において、社会保障というセーフティネットというのは、どのような意味を持つのでしょうか。
セーフティネットが無ければ、人間はチャレンジすることができません。でもセーフティネットのシステムに依存して怠ける人も出てくるかもしれない。
また、今の日本は財政難に陥っていて、いくらセーフティネットが必要だとしても、それを作るには国民がかなりの「痛み」を覚悟しなくてはならない。生活保護だけでなく、年金も支給年齢を遅らせるということが、さかんに議論されています。
自分の力で人生を切り開く自助努力と、社会のセーフティネットは、どのような関係にあるべきでしょうか。みなさんのお考えを聴かせてください。
社会保障
社会保障は自らが帰属できる親や自宅の様なもの、だと思ってます。
今までの長くはない僕自身の人生を振り返って、親や自宅があるから小学生ながらの馬鹿な事も出来たし、今のチャレンジに繋がったと正直に感じています。
ただ、今まで僕は対して大きな病気や手術に繋がるような重大な怪我を負ったことが無いし、ましてや自分で稼ぐようになってからは、まともに病院に行った記憶もありません。
そういう点で見れば、僕は支える側の人間でいることを、こうやって改めて考えると実感します。
病院や町医者に行けば、一定レベルの保健治療を受ける事が可能。
国民皆保険、皆年金というシステムは今までの日本で非常にうまくいっていたシステムであり、我々の先輩達は上手なシステム構築をなさったのだと感心します。
しかし、考えなければならないのは、そのシステムが構築されたのが何年前なのか、という事です。
(ここからは少し乱暴な意見になるのですが…)
人口は爆発的に増え、現在、知り得ているだけでも日本の全人口は128,056,026人(2010.10.1)
この内の現役世代(僕が勝手に規定しました15~65歳)は83,233,000人(2009.10.1)
(全人口と年が違う事をお許しください。大体この数字という事でお願いします。)
現在の時代背景を踏まえれば、大学を出てから働く人間が多い事を考え、少し乱暴ではありますが、15歳から21歳は省かなくてはならないでしょうか。
すると、8,720,000人減少し、現役世代は74,513,000人。
このまま5年後に17歳以上の子供たちが大学を卒業して働きだす年には、それを合わせても71,941,000人。たったの5年で2,572,000人減少し、さらに5年後には、2009年当初12歳だった子達が22歳になった年には(ここで規定している現役世代が)68,131,000人となり、先程の人数から更に3,810,000人減少する事になります。
単純に比較して、2009年10月1日時点での61~65歳までが8,894,000人で、22~26歳までの若者は7,249,000人と、ここで既に1,645,000人もギャップが生じているにも関わらず、足りていない人数分も補わなければならないのです。
勿論、ここで述べているのは、把握している人口を単純に数字にしているだけなので、専業主婦の方であったり、労働に行きたくても赴けない人も含まれています。
ただ、現在の社会保障のルールの中では、若い人間が現役世代を卒業する人の分まで補う事実は変わらない、という事です。
これでは若い人間の負担があまりにも大きすぎて、社会保障を維持する事すら大変なことで、日本の経済が衰退したのは人口減が大きな要因だとする意見もあります。
これではセーフティネットたる社会保障がセーフティネットでは無く、危険なものになって行くように思えてなりません。かと言って、今から急激に出生数を増やした所で、少なく見積もっても10年15年の状況が変わる訳が無く、そこから現状の社会保障を適応させる事はナンセンスでは無いでしょうか。
で、あるならばまずは日本の社会保障のあり方を根本から考え直すべきであり、少なくとも20年は減少していく現役世代について考え、規定しなおす事をしないといけないのでは無いでしょうか。
例えばベーシックインカムという考え方に僕は賛成です。
年金や生活保護を撤廃し、消費税を引き上げて、国民全員に最低限生活可能レベルの金銭を付与するという方法な訳ですが、それ以上の金銭を望む者は稼げばいいし、働きたくないものは働かなくてもいい、と。
今までの50年以上前に作られた制度に捉われる事無く、これからの20年を考えた上での制度設計をしていく事が必要なんじゃないかな、と思います。
勿論、この20年の間、日本にどんな事があるのかを予想する事は困難ですが、少なくとも人口のように数字として確かなものについては大きく変化をする事はないのですから、確信をもって行動できるように思うのですが、どうでしょうか。
遠藤涼介