社会保障についてどう思いますか?
そもそも働く気がない人もいると思いますが、働きたくても仕事がないという人が増えている。そういう時代において、社会保障というセーフティネットというのは、どのような意味を持つのでしょうか。
セーフティネットが無ければ、人間はチャレンジすることができません。でもセーフティネットのシステムに依存して怠ける人も出てくるかもしれない。
また、今の日本は財政難に陥っていて、いくらセーフティネットが必要だとしても、それを作るには国民がかなりの「痛み」を覚悟しなくてはならない。生活保護だけでなく、年金も支給年齢を遅らせるということが、さかんに議論されています。
自分の力で人生を切り開く自助努力と、社会のセーフティネットは、どのような関係にあるべきでしょうか。みなさんのお考えを聴かせてください。
社会保障と税金
何が公平で何が不公平なのか。
これはどの社会・国でも頭を悩ませているとても難しい問題だと思います。
自分が離婚したら、失職したら、病気になったら、老いたら、というのは簡単に想像できるので、
私ももちろん社会保障制度は賛成です。
そして、想像できるがゆえについつい受給側の問題を中心に考えてしまいます。
いくらあったら最低限の生活ができるのか。
必要な人に必要な額わたすにはどうしたらいいのか。
不正受給やモラルハザードを防ぐにはどうしたらいいのか。
でも反対に、How much are you willing to give? と問われたら、なんと答えたらよいのか。
アメリカでは、来年大統領選挙があることもあって、最近税金議論が盛んに行われています。
オバマ大統領は金持ちに対する税金を増額することを提案し、
共和党では税金率を所得に変わらず一律にする案を提案しています。(=金持ち層の税金をいまより減らす。)
日本から来ている私は、今ですらあまり手厚いとはいえない社会保障をさらに減らしてどうするんだ、と思いますが、自助や小さい政府を推奨する人々には、支持されているようです。
ただ、セーフティーネットという意味では、社会保障はその一部であって、
社会保障が十分ではない場合、それ以外の形で人々はセーフティーネットを形成するんだなということがすこしづつ見えてきました。
子沢山、家族という形のセーフティーネット(メキシコ系移民)。
宗教・教会を通したコミュニティー(黒人)。
寄付金を募って活動している様々なチャリティーグループ。
結婚というのもひとつのセーフティーネットかもしれない。
そういう意味では、日本のように単身者が多い社会というのは、
逆に言えば、一人でも生きていけるという社会で、
それは恵まれていて上記のような安全基地が必要ないから、
ということもいえるのかな、と思ってしまいました。