トップ 書籍一覧 メルマガ一覧 ご利用ガイド サロン・通信講座

ある課題をするとして、苦労をして満点を取った人と、苦労をしないで満点を取った人では、どちらが偉いと思いますか?

「苦労をした」という経験は、別の課題に取り組む際の粘り強さを培うことになるかもしれません。

一方、「苦労をせずにできた」という才能ある人が、さらなる難しい課題に取り組んだときにこそ、奇跡的に素晴らしい仕事が達成されるということも言えると思います。

みなさんは、「苦労」と「才能」、そして「結果」について、どのように考えますか?

楽しい議論をしましょう!

NO.7   seikunchi 2012/02/24 13:56:50 合計 0pt.

ここでは何をもって「苦労」とするのか、何をもって「偉い」とするのかの定義や制約がなさすぎて、この質問には答えかねますが、僕なりの定義で述べたいと思います。「苦労の種類」と言ってもいいかもしれません。また、「満点」という表現はおそらくペーパーテストの点数を想定したものだと推察しますが、ここではあえてペーパーテストではなく、何かの仕事を最後まで完全にこなした、ということにします。僕の考える可能性は下記の4つです。

①特段の苦労もなく仕上げた。
これは本人にとってはプラスでもマイナスでもありません。まあ実際には仕事をこなしたわけだから、わずかながら何かの要素(精神力など)がプラスになったとは思いますが、基本的に±0です。本人が何かを得るわけでもなく、失うわけでもない。しかし他の人が苦労する作業を楽々とこなせる、となるとこの人のレベルは他の人に比べて高い。すでにこのステップは以前にクリアしていることになります。才能がある、向いている、というのもありますが、基本的にはそういうものも努力の賜物だと思います。

②この仕事をこなした後の最終的目標が特になく、苦労して仕上げた。
これは4つの中で一番不幸なことです。苦労が必ずしも正しい方向に向かっているとは言い難い。最終的目標がないので何のためにこの仕事をこなしているのかが見えてきません。ヴィジョンがないのでモチベーションも高まらず作業スピードも遅いはずです。せっかくの苦労も最大限の効果をもたらしません。

③この仕事をこなした後の最終的目標があり、苦労して仕上げた。
これは最終的な目標があるので苦労する意味が大いにあります。今の苦労も最終的な喜びに繋がるものだ、というヴィジョンがあるので、モチベーションも高く、我慢できます。本人にとっても次のステップへ進むための大きな一歩になります。

④この仕事をこなした後の最終的目標があり、苦労もなく仕上げた。
これは一番理想的な姿です。この表現だけでは少々言葉足らずですが、ここでいう「苦労もなく仕上げた」というのは、他の人が思う苦労を苦労と思っておらず、逆に楽しんでいる人のことです。最終的な目標も喜べるものだし、その途中経過も大いに喜べるものだと感じている状態です。こういう人は、一つの小さい仕事の中からでも「自分に何らかの技術や能力が身につく」「知識が増える」などの楽しさや目標を見つけることができます。

以上の4つです。
それと、「偉い」というのは自分自身が自分に対して下す評価であって、他人が言うことではないと思います。


●「苦労」「才能」「結果」について。
前回のテーマでも述べましたが、まず一番大事な根底は「情熱」です。これがなければある一定以上の領域には進めません。嫌なことは続きません。そして次が「結果(ヴィジョン)」です。といってもヴィジョンがあるから情熱があるとも言えます。この「結果(ヴィジョン)」に到達するために「苦労」が大きな意味を成します。そしてその「苦労」が重なって「才能」と呼べるものが明確になり、次第に開花していくのではないでしょうか。さらにこれが上記の④の状態であれば、その人は世にも素晴らしい仕事を達成することができる、と思います。