いじめについて
適塾では、同じ塾で学ぶ塾生たちから高評価を得ようとみんな必死になって勉強しました。このメルマガ私塾でも、より一層の切磋琢磨をしていただけると嬉しく思います。
さて、今回のテーマは、「いじめ」についてです。個人の問題と社会の問題を同時に考えなくてはならない、とても難しいテーマだと思います。はたして、「いじめ」を根絶することはできるのか。根絶することなどできないとしたら、どのような工夫をすることでいじめられてしまった方のダメージを減らすことができるのか。みなさんのお考えをお聞かせください。
学校のいじめに関しては、小・中・高と成長の過程で傾向が異なるのではないでしょうか。
小学生は家庭+学校の1クラスが社会の大半であることが多く、言葉遣いや家庭環境など、極めて小さな差異をあげつらって笑いものにすることがあると思います。言語感覚が磨かれていく、駄洒落が好きな年頃でもありますので、そこにおかしさを感じてしまうのでしょうか。他人への想像力が十分育っていないので、不用意に傷つけてしまう面もあると思います。
そこで、問題解決の為には、色んな人が共に暮らしていることを実感できる機会を与えることと、親の価値観の影響がまだ大きいので、親が社会性を意識して生活することで改善できるのではないでしょうか。
中学生になると、大人並に外見が大きくなった自分の力と認識、学校への違和感で、割とみんなが自己の確立に悩んでいる不安定な年代ですよね。まだ自尊心の塊なので、集団の中で共通の話法や内容に乗れないとうまくいかないこともあると思います。学力や暴力やお金の価値と影響力とに思案している、ストレスがかかっているところに、他人への不思慮が重なり問題が大きくなってしまう。
この年代のいじめに対しては、ストレスを低減できるように、各個人が感じているストレスの起源を説明、理解させ、共生意識を啓蒙することが対処法でしょうか。(漠然としてますが)いしめが大きくなりやすいので、状況により学ぶ場所を変えるしかないと思います。そうと言われても義務教育で転校を決断するにはとんでもない勇気が必要ですが。
高校のいじめになると、会社など大人の社会のしくみと変らないと思います。何かの力を有する声の大きな人が仕切っている。いじめる当事者の価値観は固まっていて、自己保身も働くので、いじめにあうもしくは集団の価値観に合わないと思えば速やかに辞めるのが(辞めれれば)良いのではないでしょうか。
最近は自己責任論など他罰的な意見が、消費者から生産者へのクレームのように他責的に論じられているように感じますが、いじめに対しては社会が、多様性を認め、他人を許し認め合う空気を醸し出すことが必要だと思います。