領土問題について考える
ただ一方で、領土問題が先鋭化しやすいのは、両当事国の民主化度が低い時だという研究もあるようです。なぜそうなるかといえば、民主主義とは、自分と対立する意見の持ち主と議論をしていくプロセスそのものを指すからです。そして、今回の尖閣諸島の問題、あるいは竹島の問題を見るかぎり、やはり、中国、韓国の民主的な成熟度は、残念ながら低いんだと思います(中国は民主主義国家ではないので、当然といえば当然ですが)。
しかし、相手国の成熟度について文句を言っていても仕方がありません。このような状況の中で、いったい日本としては、どう振る舞うべきなのか。
今回の領土紛争が、東アジア地域の国のあり方や国際関係のあり方に非常に大きな示唆を与えていることは事実です。さまざまな立場の方がいらっしゃると思いますが、ぜひみなさんの意見をお聞かせください。
ちょっと書きにくいかもしれませんが、在日韓国人や在日中国人の方のご意見もぜひお伺いしたいと思います。もしこの掲示板を読まれている方がいらっしゃいましたら、お待ちしております。
◆第34回のお題◆
<領土問題について考える>
双方の国が、それぞれ確固たる根拠をもって自国の領土であると主張する。
確固たる根拠とは、各自の歴史解釈や法解釈、あるいは国民感情などによって醸成された複合的なものである。
その形成過程がいかなるものであるにせよ、その国にとってそれは真実である。
領土問題とは、二国間の、二つの真実の衝突である。
故に国際司法裁判所がそれを裁く。
しかし提訴しても、相手国が取り合わなければ裁判にはならない。
提訴を受けないことで、たとえ国際的信用が失墜したとしても、
領土を実効支配できるならばよしと判断したとき、
裁判所は解決の場としての意味を失う。
また、国際司法裁判所とは、国連がどのような権限を与えたにせよ
その判決に従わなければならないのか。
裁判そのものを拒否することは可能だが、
判決においても拒否することは可能ではないのか。
国際司法裁判所の出自を問うことさえ可能ではないのか。
例え判決で不法占拠とされても、
自国の国民感情を考慮し、政権を維持しようとすれば、
その政府は戦争も辞さないだろう。
国際法でなく、国際政治からみれば、実効支配している国の立場が圧倒的に強い。
つまり、武力である。
言葉でなく、銃弾が領土を守っているということだ。
これが現実である。
日本のように、憲法によって軍隊を持ちえない国が法的に提訴しても、
他国から見れば、負け犬(敗戦国)の遠吠えにすぎない。
所詮怖くないのだから、適当にあしらわれるだろう。
即ち、正常な二国間関係を築くためには、
国際法の遵守、自国領土の武力支配、その双方が必要である。
故に、北方領土及び竹島は奪還不可能であろう。
尖閣諸島は、時を置かず、自衛隊を配置すべきである。
(自衛隊は軍隊ではないが、警察官を配置するより良いと思う)
以上
河村隆夫