日本人が個人として自立するためにはどうすればいいのか?
「心身の独立を全うし、自らその身を尊重して、人たるの品位を辱めざる
もの、之を独立自尊の人と云ふ」。これは福澤諭吉の言葉です。でも、明
治以来、日本人の「独立自尊」はまだ達成できているとは思えません。ど
うしたら日本人に「独立自尊」を根付かせることができるのか。言い換え
ると、「個人として強くなるためにはどんな方策があるのか」。前回の「組
織と個人のあるべき関係とは?」から引き続いて、議論をしていきまし
ょう。
もの、之を独立自尊の人と云ふ」。これは福澤諭吉の言葉です。でも、明
治以来、日本人の「独立自尊」はまだ達成できているとは思えません。ど
うしたら日本人に「独立自尊」を根付かせることができるのか。言い換え
ると、「個人として強くなるためにはどんな方策があるのか」。前回の「組
織と個人のあるべき関係とは?」から引き続いて、議論をしていきまし
ょう。
<自己のない状態>組織や社会に完全に埋没してしまっている。皆さんの意見を読むうちにカズオ・イシグロの『わたしを離さないで』(Never let me go)の中の登場人物が実に見事に自己がない状態で描かれてます。教育を受ける機会がない、文明から隔離されている。タイトルの恋愛小説を思わせるような雰囲気からは想像を絶する壮絶なストーリーです。
それから投稿の中に『大河の一滴』ということばで、五木寛之さんの「さらばモスクワ愚連隊」を思い出し、共産党独裁下のソ連で小説家が、投獄の根拠となった小説を実は本人が執筆したわけではないのに、真実を語らない。ある意味彼は「独立自尊」を貫いたと思うのです。
「独立自尊」を全うするには不条理に直面しても尚、それを守り続ける強さが必要だと思います。
教育や文化の継承で、自分の立ち位置を確認したらそこが出発点。
そこから「未来に向けて」オリジナリテイを築くために
時には既存の文化を壊したり、対立することになる
そこに生じる不条理に臆する事なく、進む。
「独立自尊」をもとめるならば
単なる便利さや暮らしやすさを求めては決して
手に入る事はない
皆さんの意見を何度も読んで自分なりの感想です。